デンセツ系の人セイジです。
皆さんは建築関係の仕事にどのようなイメージを持っていますか?
1.建物を完成させた達成感が半端なさそう
2.建物に詳しくなってDIYとかも出来るのいいな〜
3.力仕事が多いから自然と体が鍛えられそう
などのプラスのイメージから、
1.ガテン系の人が多そう
2.毎日の仕事がキツそう
3.休み無い激務なんでしょ?
4.仕事の割に給料が安そう
といったマイナスのイメージまで、
ここに上げた以外にも色んなイメージがあると思います。
そこで今回のテーマは「建築業のイメージと実際について」です
私が施工管理で経験してきた13年ほどの中で感じたことで説明していきます。
■建築業のイメージと実際?
皆さんの建築業に対するイメージに多いのは
・毎日作業着を着ての肉体労働
・「きつい・危険・汚い」の3Kな仕事
・休みも少なく、残業も多い
・ブラックなんでしょ?
など、ネットやニュースでの世間のイメージはこんな感では無いでしょうか?
建築業に関わる人間としては寂しい限りです。
実際はこの通りでは無いのですが、しかし全てを否定できないのも事実です。
そこで現状の建築現場はこんな感じだよ!という簡単なイメージを書いていきます。
まずは1回目としての内容はこちら
・建築現場は毎日作業着を着ての肉体労働??
これは半分正解で半分間違いになります。
そもそも建物を建てるには大きく分けて3つの仕事があります。
(1)どんな建物を建てるかを考える「設計業務」
(2)工事が円滑に進むように考える「監理業務」
(3)実際に工事を行う「施工業務」
この3つです。
この3つの業務について簡単に説明していきます。
まず「設計業務」はお客様と打ち合わせを行い現場の図面・設備機器の基本的な仕様を決めていく仕事です。
これは設計士さんのお仕事ですね。
「監理業務」は設計・現場そして客先との間に入って、設計側が作成した図面で実際に工事ができるのか考えたり、現場の進み具合を確認して現場の作業がスムーズに進むように調整していく仕事です。
いわゆる現場監督さんのお仕事になります。
この「設計」と「監理」を大まかに分けると、
・建物の外観や間取り、耐震構造等の基本構造設計とその監理
・空調、機械設備の設計とその監理
・水関係設備の設計とその監理
・電気設備の設計とその監理
このようになります。
大きい建築現場ではもっと細かく分かれるケースもありますし、小さな建築現場では設計さん一人と各設備担当の監督さんが数人ケースとさまざまです。
次に「施工業務」は実施に建物の基礎や壁間仕切り等を作ったり、電気・空調・水道などの設備を取り付ける工事をする仕事になります。
これがいわゆる現場で実際に作業する職人さんのお仕事になります。
この職人さんの分類は多岐にわたり、大きな現場では一つの建造物に数十社100人以上の職人さんが入ることもザラにあります。
建物関係の一例でも
・鳶(トビ)
・土木
・コンクリート基礎
・鉄筋
・軽量鉄骨(LGS)
・壁、クロス等の内装 etc
設備関係の一例ですと
・低圧、高圧、照明等の電気設備
・自動火災報知設備、放送設備等の弱電(100V以下で動く機器)設備
・エアコン等の空調、トイレ、水回りなどの設備工事
・エレベーター、エスカレーター等の昇降設備 etc
など、ここに上げたのはホンの一例で、この他にも様々な建物に関わる仕事が存在しています。
そして、本題ですが、建築現場で働く人達の中で実際に現場で作業を行うのは「施工業務」だけです。
実際「設計業務」は現場にいる時間よりパソコンに向かって図面を作成している時間が圧倒的に長いですし、
「監理業務」のお仕事は、現場の作業がスムーズに進むように調整・監理を行うことなので実際に作業を行うことはまれです。
※法律的にも現場監督は現場内では「監理業務に専念する」との決まりがあります。
なので、現場で作業している人の大多数が「施工業務」に関わる人になりますので、「毎日作業着を着ての肉体労働」というイメージが先行しているのかな・・・と感じます。
実際は作業着を着てるけれど一日中PCにかじり付いて図面や書類を作っている人もいますし、建物のなかで頑張っている人もいる。それらの人が力を合わせて建物を創っているのです。
※まあ、いざこざは日常茶飯事ですがその辺りはまた別回にて。
そして最近は、I CTの導入による作業の機械化や自動化や、国土交通省による建設業働き方改革加速化プログラムなどによって建設現場にも少なからず働き方改革の波がやってきています。
「長時間労働の是正」
「給与・社会保険」
「生産性向上」
この3本を軸に2024年に向けて様々な改革が実施される予定です。
この辺りについてもまた次回以降で少しづつ触れていきます。
私も建築業会に入った時は現場でバリバリ仕事するんだろうな〜って考えていたんですが、実際に任された仕事が監理業務でイメージと現実に四苦八苦しました。
今はまだブラックなイメージが強い建築業ですが、少しづつ変わろうとしています。
建築業会は慢性的な人手不足ですが、少しづつ問題が解決していくことで建築業に関わる人が増えていってほしいと願いっています。
今回はここまで、次回は 建築業は「きつい・危険・汚い」の3Kなお仕事?について簡単にまとめていきます。
それでは皆さん今日も一日ご安全に!
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